聞こえにくいというのは、自分ではあまり認めたくないものですよね。「どうして自分だけが…」「まさか、そんなはずはない」など、抵抗を感じる方もいると思います。でも、聞こえにくくなるのは決して特別なことではありません。聞こえにくくなった原因がわかれば、聞こえるようになるための適切な対処もできます。ここで、聴力の低下について少しご説明しましょう。
加齢による聴力の低下は誰にでも起こりうる現象で、病気ではありません。聴力が低下しはじめる時期は人によって異なり、その程度も個人によって大きな差があります。加齢による難聴の場合、まず高音域から聞こえにくくなり、左右の聴力が同じレベルで低下していくのが特徴です。しかし「あ、い、う、え、お」といった、比較的周波数の低い母音を聞き取る力はそれほど低下しないので、自分ではあまり聞こえにくいという感じがしません。そのため、本人よりもまわりの人が先に気づく場合が多いのです。
中耳炎や鼓膜の損傷などによる、外耳から中耳にかけての障害が原因です。医学的な治療が可能とされています。
内耳以降の感音器の障害が原因です。加齢とともに聞こえにくくなったり、また薬物や長時間騒音下にいることによる聴覚障害です。一般的に医学的な治療による聴力の改善は困難とされています。
感音性難聴と伝音性難聴の両方の症状がみられます。※詳しくは、耳鼻科で診察を受けてください。
「この頃、聞き間違えることが増えた」「以前に比べると聞こえにくくなったみたい」と感じている方は一度、きちんとご自分の聴力レベルを調べてみましょう。